各務原の家
House / Gifu / 06.2014
私達は普段、揺れる木々を見ながら風を感
じたり、朝日や夕暮れの日の光から時間を
感じたり、さまざまな要素から無意識のう
ちに自然の移ろいを感じ取っている。
この「各務原の家」はそんな自然の移ろい
や街の風景を生活の一部として、季節の移
り変わりを感じながら暮らすことのできる
住宅の提案である。
ここでは、まず「自然の通り道」と呼ばれ
る大きな建築をつくることから始めた。
この「自然の通り道」は、その時々の条件
によって不定形に変化する移ろいなどの外
部的要素に一定の流れや方向性を与え内部
に引き込んでいる。
その通り道にそっと佇む小さな建築として
居住空間を設計することで、そこでは柔ら
かく差し込む光や、流れ込む風などの自然
の移ろいを感じることができる。
自然や街の単位でつくられた大きな建築と
人の単位でつくられた小さな建築という単
純で強い構成から生まれる新しい関係性が
心地よさや豊かさに繋がるのではないかと
考えている。
Building site : Gifu
Principal use : House
Structure : Timber structure
Site area : 202.5㎡
Building area : 121.1㎡
Total floor area : 115.2㎡
Kitchen furniture : wacstyle
Structure design : Nobuyuki Morinaga
photograph : Toshiyuki Yano