「集合住宅というコミュニティ」 長野市内に位置する集合住宅の一室をコンバージョンする計画である。
村や街に見られる地域に根付いたコミュニ ティの中心には、団地などにも多く見られ る集会所や神社、公園などの人が集まれる 場所がある。
集合住宅において各部屋で完結する提案で はなく、集合住宅というユニットをひとつ の地域、村として捉え、皆が立ち寄りやす い交流の場として集い、顔を合わせコミュ ニケーションが生まれるような広い縁側を 提案した。
広い縁側は本来、「子供の遊び場」や「人 を迎え入れる」という外と中の中間領域の 役割を持っている。
つながり性が希薄になっている集合住宅に おいて、ふらっと立ち寄れる憩いの場が街 に開かれることで街と人、人と人との関わ り合いを認識させてくれる憩いの場になる のではないかと考えた。
街に還元し、人を迎え入れるこの広い縁側 は地方都市の空家マンションに対して、新 しい付加価値を生み出すことが出来ている のはないかと考えている。